2023年ドラフト選手を考える ~指名選手短評(支配下)~

考えるシリーズ

こんにちは!三浦ベイ輔です。

本日はドラフト会議で支配下指名された選手について、指名意図や特徴を含めた短評をカジュアルに書いてみたいと思います。

なお、私はアマチュア野球の専門家ではありませんので、ご容赦下さい。
出来る限りデータ等も使いながら、客観的に見ていきたいと思います。

1位 度会 隆輝 (ENEOS)

ドラフト1位は度会選手。外野手を指名してきました。

今年に関しては外野手で打撃のアドバンテージが取れなかったことが大きく響いたシーズンでした。
また宮﨑選手の後継者も考えていく必要があるチーム状況。
打撃で違いを作れる外野手、そしてサードも守れる可能性もあり。
補強ポイントを考えると野手では最もピッタリな選手でしょう。

そして一塁到達タイムは4.1秒前後と走力もあり、センターを守れるポテンシャルも持っているのも魅力。きっと将来のベイスターズを担う選手になってくれるでしょう。

社会人通算成績
打率 .305
HR 14
OPS .840
K% 11.9%
BB% 4.5%
ISO .198

社会人時代の成績は以上の通り。
データ的に環境が変わっても変化しにくい指標と言われているのが「K%(三振率)」「ISO(長打力)」です。この2つはプロ-アマでも相関性が強いと言われています。
度会選手に関してはこの指標がとにかく優秀です。

K%11.9%は関根選手、佐野選手、桑原選手とほぼ同水準。高いコンタクト率を誇ります。
そしてISO.198は今年のソト選手(.181)と宮崎選手(.213)の中間くらいの数値。長打力に関しても申し分なしです。
コンタクト率が高く、長打力が高いという素晴らしい能力を持っていることがデータからもよくわかります。

一方で四球率は低め。どちらかと言えば早いカウントから仕掛けるタイプに映ります。

データを見る限り「より長打が打てる桑原選手」のような打撃スタイルのイメージ。

四球が少なく早い仕掛けの打撃スタイルや明るい性格はベイスターズらしさ満載。
チームの顔になれる選手でしょう。

今後の活躍に大期待です。

2位 松本 凌人(名城大学)

ドラフト2位は名城大学の松本選手。

今永選手、バウアー選手、石田選手の去就もわからないという背景もあり、松本投手を指名しました。
先発もリリーフもできる速球派のサイドスローの選手。
大学ではリリーフであるものの、チーム事情による部分もあったらしく、先発も可能とのこと。

大学時代成績
防御率 2.41
K%  16.2%
BB% 6.7%
対右打者被打率.193

特筆すべきは対右打者の被打率ですかね。
やはりサイドスローなだけあって右打者に対する強さを感じます。先発ができるかどうかは対左打者が鍵になりそうです。

また、リーグ戦より全国大会のスタッツの方が良く、大舞台に強そうなのも良き。

巨人大勢選手のような絶対的な抑えになるか。もしくは元ヤクルト館山選手のような先発投手になるのか。まだまだ未知数ですが、期待しましょう。

3位 武田 陸玖(山形中央)

山形の二刀流、武田選手を3位で指名。
投手としても野手としてもハイレベルな選手を3位で確保することができました。
ベイスターズで言えば、櫻井選手、勝又選手、森下選手など投打にポテンシャルの高い選手の指名を好む傾向通りの指名になりました。

投手成績
防御率 1.09
K% 24.1%
BB% 8.5%

打者成績
打率 .500
HR 6
K% 5.3%
BB% 12.2
OPS 1.495
ISO .434

投打ともに優秀な成績。特に打撃に関しては、K%、ISOという重要な指標がいずれも非常に優秀。ISO.434は異常値です。体は大きくありませんが、コンタクト率も長打力も素晴らしい。
吉田正尚選手を連想させますね。

投手としても常時140km/hのストレートとスライダーをバランスよく投げ込む姿は現在2軍で高いポテンシャルを発揮している森下選手を連想させます。

個人的には二刀流に挑戦してみてほしいと思ってます。
来年ファームでどう育てていくのかを含め楽しみな選手ですね。

4位 石上 泰輝(東洋大)

続いては東洋大の遊撃手、石上選手を指名。前述の表にも記載していますが、ショートが最も弱みのポジション。全球団で最下位の状況です。林や森の台頭を期待したいところですが、弱みのポジションを毎年指名するのはある種必然。東洋大の石上選手を指名してきました。

肩が強く、好守のショート。打撃では広角に弾き返せることが持ち味とのこと。

大学成績
打率 .283
HR 1
K% 19.3%
BB% 13.6%
ISO .118

個人的に面白そうなのは四球の多さ。
毎シーズン安定して四球は選べているようで、DeNAに足りない出塁能力を埋めてくれそうな予感。

ショート争いに名乗りを上げて、我々ファンを悩ませてほしいですね。

5位 石田 裕太郎(中央大学)

続いては中央大学の石田裕太郎投手。

戦国東都で1年生から安定したピッチングを続けている選手。
回転数の多い直球とコントロールが魅力の投手です。
おそらく先発ローテーション候補としての指名でしょう。

大学成績
防御率 2.77
K% 20.4%
BB% 5.5%

データで見るとK%、BB%は優秀。環境が変わっても変化しにくい指標であり、戦国東都でこの成績を残しているは魅力です。
映像見た限り、やや低めのリリースから質の良いボールを内外に投げ分けることが出来ており、大崩れしなさそう選手。将来のローテーション候補として期待したいところ。
横浜出身というところも魅力ですね。
同じくドラフト5位の阪神村上選手のようになってほしいと思っています。

6位 井上 絢登(徳島インディゴソックス)

続いて徳島インディゴソックスの井上選手。度会選手と同様に弱みの外野手かつサードもオプションとして持っている選手の指名です。

独立L成績(135試合)
打率 .278
HR 27
OPS .881
K% 16.8%
BB% 12.4%
ISO .257

まずは何といっても長打力。ISOは.257と今年の牧選手以上の水準。
2年連続四国IL本塁打王の長打力はやはり魅力。

さらに個人的に魅力に感じているのは、決して三振率が高いわけでなく、四球も選べていること。
ちゃんとミート力と長打力、選球眼を両立できているのはかなりワクワクします
独立Lの成績だけで考えれば、「四球選べる牧選手」みたいな成績なので内容としてかなり素晴らしいです。

守備もセンターを守っているのは魅力ですし、サードにも挑戦しているのもチーム事情にマッチしています。
梶原選手ともまたタイプが違う強打者なので、2人で切磋琢磨して高め合ってほしいですね。

※データはドラフトレポート、一球速報より

コメント

  1. おがちん より:

    記事を楽しみにしています。

    非常に参考になります。
    自分も野球経験者です。

    日頃から経験値を基に感覚的に把握している部分を
    データで裏付けてもらえるので理解しやすいです。

    この深さで話のできる相手がおらず、少し寂しい状況です。

    今後の記事も期待をしております。

    • 三浦ベイ輔 より:

      励みになるコメントを頂き、ありがとうございます。
      同じ野球経験者の方にそう言って頂けるのは大変うれしい限りです。
      今後も更新頑張ります。

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