こんにちは!三浦ベイ輔です。
本日はみんな大好き、関根大気選手について考えてみたいと思います。
今年、念願のレギュラー定着を果たした関根選手。
ここまでの成績はこちらです。
2023年 関根大気 打率:.329 本塁打:3 打点:26 OPS:.813
特に打率に関してはセリーグ2位と文句の付け所のない素晴らしい成績を残しています。(2023/6/16現在)
今年何回関根選手に対して「ありがとう」と叫んだかは数え切れません。
そんなベイスターズファンは私だけではないはずです。
10年目にして大ブレイクを果たしている関根選手。
特に打率は.254から.329へ上昇し、三振率は13.8%から8.8%からへ低下するなどコンタクト率の上昇が読み取れます。
2軍では活躍を続けていたものの、中々1軍ではレギュラーには定着できなかった関根選手にどのような変化があったのでしょうか?
データから考えてみましょう。
抱えていた課題
昨年は1軍の帯同が多くなり、対右投手の時中心に出番を増やしていった関根選手。
昨年の成績はこちらです。
2022年 関根大気 打率:.254 本塁打:1 打点:13 出塁率:.293
一定の成果を残すことはできましたが「レギュラー定着」とまではいきませんでした。
関根選手のようなタイプの選手であればもう少し、打率、出塁率が欲しかったところでしょう。
では具体的にどのような点が課題であったのか。
ここで昨年の関根選手の打率をコース別に分解してみましょう。
インコース:.354
真ん中:.302
アウトコース:.203
実はアウトコースへの対応に苦戦していた関根選手。
この傾向は打球方向別の打率にも表れています。
ライト方向:.408
センター方向:.224
レフト方向:.185
内よりの球をしっかり引っ張ることはできており、それが一軍定着に繋がったのですが、アウトコースの球を逆方向に流し打つことは苦手としていたということが垣間見えます。
巧打タイプとしては珍しいですね。これが関根選手が抱えていた課題であると言えるでしょう。
では今年のコース別打率を見てみましょう。
インコース:.285
真ん中:.367
アウトコース:.358
1年でこんなに改善します?凄くない?
打球方向別の打率はこちらです。
ライト方向:.460
センター方向:.272
レフト方向:.292
1年でこんなに改善します?凄くない?
ここからはあくまでも私の想像になりますが、おそらく今年に入ってから試している、バットを寝かせ気味に構えるフォームや右投手に対して少しクローズド気味に構えるスタンスが功を奏しているのではないか考えています。
特に対右投手に対するアウトコース打率は.408と明確に改善していますしね。
毎年少しづつ色んなことを改善し成長をしてきた関根選手。
昨シーズン1軍定着を通して得た課題をオフシーズンの間にしっかりと解決できたことがブレイクの要因の一つと言えるでしょう。
覚醒した変態性
もう一つ今年の関根選手を表す面白いデータがあります。
2ストライクからの打率:.348
どういうことですかね。。。笑
当然ですがほとんどの選手は追い込まれると様々な球種やコースに対応する必要が生じるため、打率は下がります。関根選手についても2022年の2ストライクからの打率は.222です。
一方で今年の関根選手は追い込まれた後に無類の強さを発揮し、高い打率を残しています。
このようなデータを見ると「追い込まれた後に粘れるようになったのではないか」と考える方が多いのではないでしょうか。
ただこのデータをご覧ください。
P/PA(被投球数/打席):3.39(リーグワースト) BB%(四球率):6.7%
打席で相手投手に投げさせた球数は実はセリーグで1番少ない選手であり、四球率も平均以下です。
「追い込まれた後に粘っているわけではなさそう」だということがわかるかと思います。
つまり
“打席で粘っていないのに、追い込まれることに強い”
という謎の現象が起こっていることを指しています。
もしかしたら…と思い以下指標を見てみました。
ボール球スイング率:37.1% ボール球打率:.285
関根選手、ボール球打っています。
ちょっと変態的です。
ボール球のスイング率はリーグ2位。ボール球も積極的にスイングしている選手です。
一方でボール球の打率も.285とヒットにしてしまうケースも多いです。
まさに「悪球打ち」ですね。
恐らくですが、2ストライクに追い込まれた際の考え方を変えたのではないかと推測しています。
普通は追い込まれた後「際どい球はカットする」というアプローチをしますが、関根選手は「際どい球でも打ちに行く」という考え方に変えたのかもしれません。
元々当てる能力は高かった関根選手。ゾーンを広げてでも打ちに行くという姿勢が新たに変態的な特殊能力を覚醒させたともいえるでしょう。
1番の魅力
今年の春、三浦監督は「2つの指標にこだわる」と言っていました。
“出塁率”と”UBR(盗塁以外の走塁貢献)“です。
ここまでの関根選手の出塁率は.376。昨年の.286から大きく数字を伸ばし、宮崎に次ぐチーム内2位。最近は出塁率を求められる1番打者にも抜擢されチームを引っ張る活躍を見せています。
そして何よりもUBR。ここまでの関根選手のUBRは2.9。これはリーグの平均的な野手よりも走塁のみで約3点のプラスを生み出していることになります。ちなみにこれは阪神の大山選手に次ぐ、12球団で2番目の数値です。
このような指標から見えるのは、関根選手がチームが目指していることを1番高いレベルで体現している選手であるということです。
関根選手のチームへの献身性が大きく表れていますし、それが関根選手の1番の魅力であると考えています。
最近のインタビューでも「とにかく今自分ができることをひとつでもできたらいいなって思いながらプレーしています。」と語っていた関根選手。今の好成績もその積み重ねが実を結んだ結果と言えるでしょう。
そのチームの対する献身性がベイスターズをさらに高いレベルまで押し上げてくれると信じています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
プロ10年目にして大ブレイクを果たしている関根選手。
少しブレイクまでに時間を要したようにも見えますが、多村仁選手がレギュラーに定着したのは10年目、内川聖一選手もレギュラー定着は8年目。関根選手もまだまだこれからです。
将来は日本代表する選手に成長してくれることを期待して応援してきましょう!
※データは2023/6/18時点
※One Point Zero Two|1.02 (1point02.jp)より引用
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