DeNA投手陣の変化球を考える ~この変化球が凄い!~

考えるシリーズ

こんにちは!三浦ベイ輔です。

本日はテーマを絞って、ベイスターズ投手陣の“変化球”について書いてみたいと思います。

最近私も試合を見ながらデータを取るケースが増えてきたのですが、指標やデータを見ていると
実はこの選手の変化球って凄いんだな…
と思うことが度々あります。

本日はベイスターズ投手陣の“実は凄い変化球”をまとめてみましたので、今後ピッチングを見る際の楽しみ方のひとつにしていただければと思います。

また主に選手の変化球の精度を図るには空振率とボール球スイング率で考えてみたいと思います。
その他指標も諸々ありますが、この2つが一番わかりやすいので。

入江大生のフォーク

まずは入江選手のフォーク。現状、ベイスターズ投手陣の中で最も良い変化球は?と聞かれたら入江選手のフォークと答えます。

空振率:29.5%
ボール球スイング率:45.2%

空振率が20%を超えると一流のボールの認識ですが、入江投手のフォークボールは30%に近い数字。ボールゾーンに投げても半数近くはスイングしてもらえるというとんでもないボールです。

この数字は佐々木朗希投手のフォークや高橋宏斗選手のスプリットにも匹敵する数字。
このボールをより効果的に使えれば、日本を代表するセットアッパーになれると本気で思っています。

タイプとしては間違いなくセットアッパー、クローザー向きの投手でありますが、大学時代は先発投手であったことから、まずはセットアッパーとして結果を残したうえで、いずれは千賀投手のような日本を代表するピッチャーに育ってほしいなと個人的には思います。

大貫晋一のスプリット

続いて大貫選手のスプリット。これも中々凄いボールです。

空振率:22.5%
ボール球スイング率:53.8%

空振率22.5%も優秀ですが、何よりもボール球スイング率53.8%は異常。ボールゾーンに投じたスプリットの半数以上はスイングさせているということになります。この数字はおそらく球界最高クラスです。

そして何よりも異質なのが、大貫選手は“決して球が速くないこと”。
落ちる系のボールで空振率の高い選手は多くが速球派の投手。対して大貫投手はお世辞にも速球派の投手ではなく、スプリットをスイングさせるための驚異的なストレートを投げるわけではありません。
それでもスイングさせるのは、それだけ”キレ”が凄いという証拠。

映像では伝わりにくい部分なだけに注目してみてみると面白いと思います。

石田健大のチェンジアップ

続いて石田選手のチェンジアップ。

空振率:25.8%
ボール球スイング率:48.8%

フォークと比較すると空振りは取りにくいチェンジアップですが、25.8%と高い空振率。ボール球スイング率も非常に高く、変化量の大きいチェンジアップを操っています。

チェンジアップと言えば我らがエースの今永選手も得意にしているボール。今永投手のチェンジアップも球界屈指ですが、実は今永投手よりも高い空振率、ボール球スイング率を誇っているのが石田選手のチェンジアップです。

石田投手はカットボールやカーブも平均以上の素晴らしいボールですが、やっぱりチェンジアップが持ち味だと思っています。今後注目してみてください。

石川達也のチェンジアップ

同じくチェンジアップを得意とする石川達也選手。彼もまだまだサンプル数は少ないですが、エグいチェンジアップを投げている選手です。

空振率:30.8%
ボール球スイング率:50.0%

1軍での投球数はまだ39球と少ないものの、空振率30%超のとんでもない数字を叩き出しています。
今後どうなるかはわかりませんが、2軍でも空振率は30%近い数字を出しており、立派なウイニングショットであることは間違いないです。

石川投手はストレートの回転数も素晴らしく、空振率10%超。ゾーン内で勝負できる素晴らしい直球があるからこそチェンジアップが活きている部分もあるかと思いますが、チェンジアップ自体も落差のあるとても面白いボール。

ゾーンで勝負できる素晴らしいストレートと決め球チェンジアップ。左右は違えど、個人的には広島の島内選手に近いような気がしています。勝ちパターンでも全然やれる選手だと思ってますので、今後のさらなる活躍に期待です。

上茶谷大河のカットボール

続いて上茶谷選手のカットボール。

空振率:16.8%
ボール球スイング率:39.5%

空振り率が10%を超えれば優秀なカットボールと言っていいと思っていますが、空振率は16.8%。
ボール球スイング率も非常に高く、球界屈指のカットボール使いと言っていいでしょう。

今年から中継ぎとなり、カットボール中心の配球にしたことが今年の好成績の要因にもなっていると思います。

上茶谷選手のカットボールについては以前ブログでも触れましたので、良かったらこちらの記事も参考にしていただけると幸いです。

バウアーのナックルカーブ

最後に忘れてはいけないのはバウアー選手。どの変化球も素晴らしいですが個人的に一番素晴らしいのはナックルカーブだと思っています。
ここは皆様のイメージ通りかと思いますが、とんでもない球を投げています。

空振率:12.5%
ボール球スイング率:27.9%

カーブというボールは基本的には空振りが奪いにくいボールです。それでいながら12.5%の空振を奪えているのは凄まじいです。
同じ水準で投げているのは、オリックスの山下瞬平大投手や山本由伸選手くらいでしょう。

また彼らのカーブと大きく違うのはゴロ率が非常に高いことでナックルカーブのゴロ率は70%超。変化量が凄まじく、中々フライすらあげることが難しいボールであることが良くわかると思います。

被打率も.171とバウアー選手の持ち球の中では1番打たれておらず、左打者にも有効に使えている点も素晴らしいところ。
現在の投球割合は11%程度ですが、もう少し増やしても面白いのかなと思っているボールです。

是非注目してみて頂ければと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?

すでに凄い変化球であると認識していたボールもあれば、意外に感じるボールもあったのではないかと思います。

守備の時間は耐え忍ぶ時間でもあり、ストレスのかかる部分もあるかと思いますが、変化球に注目してみてもらうとより楽しんで観戦できるのではないかと思っています。

それぞれの得意球をどのように使うかは試合によって大きく変わる部分でもありますので、ベイスターズを楽しむ一つの要素として参考にしていただけると幸いです。

※データは2023/7/23時点
※プロ野球データアーカイブ様より引用
※その他データは一球速報データより三浦ベイ輔にて集計

コメント

タイトルとURLをコピーしました